大切なものは失って初めてそれがいかに大切だったか痛感する。一年前の自分は、それを持っていたのに満足しようとせず、不満タラタラで文句ばっか言って、最低の人生だとか思ってた。それでも、今思えば、結構ラッキーな境遇だったと、今なら分かるのに。
失ったものを数えては駄目だ。まだ手元に残っているたくさんのものを確認して、これを持っているんだからまだましだ、大丈夫だ、あたしはハッピーだって思わなきゃと思った。でもそうやって知ったようなこと言って、元気出して、じゃあ今持っているあれこれも、いつ失うか分かんないんだから、いつその日が来ても、がっかりしないように心の準備をしつつ、一日一日を丁寧に暮らしていこうなんて考えたところでさすがに気づいた。それは絶望だ。
私は何も失いたくないんだ。私は私の物をこれからもずっと持ち続けられると信じる権利があるじゃないか。私が私の持つ物を元手に、心躍る未来を目指して、努力をするのは自然なことじゃないか。
あらかじめ失うことを分かっているのなら、大切だって思うことなんかできない。
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